湿度の高い季節や雨が降った後の車のエアコンがかび臭いので、車のエアコン内部にあるエバポレーターを自分で洗浄してみました。
特別な工具などは必要なく専用の洗浄液(スプレー缶)を吹き付けるだけなので誰でも簡単にできます。
車エアコンの嫌な臭いの原因はフィルターやエバポレーターのカビや汚れ
引用元: TOYOTA エアコン洗浄・消臭より
車のエアコンからカビくさい嫌な臭いがする場合、高い確率でエアコンフィルターとエバポレーターという部分にカビが発生しています。
車用のエアコンは家庭用のエアコンと異なり、使用後に乾燥させる機能がないため、冷房使用後のエアコン内部は湿度が高く、エンジンを切ったあとは温度も上がるのでカビが発生しやすい環境となります。
車用エアコンのフィルターは自分でも簡単に交換でき、エバポレーターに関してもフィルターを外した部分から洗浄可能なので1年に1回程度一緒に交換・洗浄するのが効果的です。
その他日ごろできる車のエアコン内部にカビが発生しにくくする方法などの車の嫌な臭い対策のまとめについてと、自分で行う車のエアコンフィルターの交換方法については以下の記事を参照してみてください。
車のエアコンのエバポレーターの洗浄方法
エバポレーターの洗浄は車のエアコンフィルターを外した場所から専用の洗浄剤のノズルをいれて行います。
そのためフィルター交換と一緒にやってしまうのがおススメです。
僕は最初エアコンフィルターだけ交換してある程度臭いが改善したんですが、雨が降るとやはりかび臭かったのでエバポレーターも洗浄することにしました。
完全なる2度手間です。
エバポレーターの洗浄剤はこれを使います。今回も車はトヨタのアクアですが、トヨタのディーラーでも同じエバポレーター洗浄剤を使っているので自分でやっても同じです。
引用:神戸トヨペット:エアコン(エバポレーター)がニオイの元になる
クイックエバポレータークリーナーは約2,500円ですが、ディーラーにエバポレーター洗浄を頼むと5,940円(税込)かかります。
人件費って高いね。
カーエアコン用消臭洗浄剤 クイックエバポレータークリーナーS
こちらが今回使用するカーエアコン用消臭洗浄剤 クイックエバポレータークリーナーSです。
この商品軽いです。測ってみたら117gしかありませんでした。
Amazonで注文したんですが段ボール持った時カラかと思った。
Amazonのレビューでやけに軽いけどこれでいいの?というコメントがありましたがいいんです。
ホースノズル、固定具、防臭剤、説明書が一式入っています。
エバポレーター洗浄後にグローブボックス裏などに貼りつける防臭剤です。
このホースノズルを使って洗浄剤をブロアファンの上から散布します。
説明書はかなり重要なのでよく読みましょう。
エバポレーター洗浄はアルコール臭がするので窓やドアを開け放すし、空調も全開にしてうるさいので人がいない公園の駐車場や空き地など広い場所でやるのがお勧めです。
グローブボックスを外す
グローブボックスを外してエアコンのフィルターケースを外すまでは、エアコンのフィルター交換の記事の流れと全く同じなんですが、記事を行ったり来たりするのも面倒だと思うのでこっちにも書いておきます。
助手席の前にあるグルーブボックスという小物入れを外します。
グローブボックスは外してしまうので中身を出しました。
グローブボックスの左側にダンパーステーという固定具があるので外します。
先端が割りピンのようになっているのでつまんで外側に押してやると簡単にはずれます。
ダンパーステーが外れました。
グローブボックスはダンパーステーのほかに、左右と下部で固定されているので順番に外していきます。
まずグローブボックスの右か左側を内側に押して固定部分を外します。
片方を外したらもう片方も同じように外します。
グローブボックスの左右が外れたら下部の固定部分を外すため手前に引きます。
グローブボックスの下部はこのようになっているので、外れにくいときは角度を変えながら手前に引きます。
グローブボックスを完全に外したところです。
グローブボックスは赤丸部分に下部をひっかけるように固定されていました。
エアコンのフィルターケースを外す
続いてフィルターケースを外して中のエアコンフィルターを取り外します。
赤枠部分が車のエアコンのフィルターが収納されている部分なので、まずはフィルターケースを外します。
フィルターケースの左側の留め具を上下からつまんで外します。
フィルターケースは右側も固定用の穴に差し込まれているので矢印方向に引きます。
無理に手前に引くと右側の固定具が破損するので注意してください。
赤枠部分に車のエアコンフィルターが挿入されているので引き抜きます。
車のエアコンフィルターはこのようにカートリッジのような形をしています。
車両の準備をする
車の窓とドアをすべて開けた後、液だれに備えて薬剤噴霧口にあるフロアマットやコンピューターなどの電子機器をウエスや新聞紙などで養生してください。
引用元:説明書
ちゃんと手で固定して噴霧すれば液だれは大丈夫だと思いますが不安な方は養生したほうがいいです。
特にブロアファンの下に電子機器が設置されている車種では注意が必要です。
クイックエバポレータークリーナーSの準備
付属のノズルをエバポレータークリーナー(エアゾール)の差込口に外れないように確実に差し込みます。
ちょっと差し込んだだけでも、はまった感があるんですがそこからグッと差し込みます。
ノズルホルダーの穴にノズルの先端部を差し込んで上下どちらかの穴に固定します。
白い部分は両面テープです。
エアコンのフィルター挿入口にノズルホルダーの両面テープをはりつけて、ブロアーファンの中心部にノズルの先端部が向くようにして固定します。
Amazonのレビューを見ていると薬剤の噴射中に外れてしまっという人がいるので噴射中は一応ノズルホルダーを手で押さえておいたほうがいいと思います。
車種にもよりますが、アクアの場合両面テープを張り付ける平面はなく、エアコンのフィルター挿入口の数ミリの幅に張ってるだけなのでプラプラしてます。
エアコンのフィルター挿入口からブロアーファンが一部だけ見えます。
車のエアコンを設定する
すべてのエアコンの吹き出し口を全開にしないと、薬剤がエアコン内部で滞留し電子機器に悪影響をおよぼすので全開にします。
- 吹き出し口を正面に向ける
- 内気循環モードに切り替える
- 温度を最低にする
- 風量を最大にする
- エアコンを切る
※ファンが止まり危険なので絶対に「AUTOモード」で作業を行わないこと。
薬剤を噴射する
容器を垂直にした状態で噴射ボタンをカチッというまで押し込み、連続噴射状態にして噴射します。噴射は約3分続きます。
最初ちゃんと押し込んでなかったのですぐに噴射が止まっていまい焦りました。
ちゃんと押し込むとカチッという音がします。
エバポレーターの洗浄
- 全量噴射を確認後、噴射ノズル・ノズルホルダー・エアゾールを車外に出す
- ほかのエアコンスイッチの設定はそのままでA/Cボタンを押す
- その状態で5分間エアコンを回し続ける
- 5分間の間にフィルターケースをもとの状態に戻す
エアコンの運転によりエバポレーターに発生した結露水で汚れが流されます。
上の画像のように左の前輪タイヤの下に大きな水たまりができました。
防臭剤を設置する
アルミパックから防臭シートを取り出して防臭剤容器に設置します。
付属の両面テープを使って防臭剤容器をグローブボックス裏などに張り付けます。抗菌コートは約1年間。
あとはグローブボックスを外すときと逆の手順で戻して完了。
エバポレーター洗浄の目安は年1回
防臭剤の抗菌コートが1年なのと、車のエアコンフィルターの交換目安が最低でも年1回なので、エバポレーターの洗浄も年1回を目安に行ったほうがいいと思います。
できれば梅雨前の5月~6月のはじめくらいまで、もしくはエアコンを使い終わった10月~11月くらいにやるのがおすすめ。今回は7月にやったんですが、暑すぎてやばかったです。
お店で車のエバポレーター洗浄を頼むと料金は?
車のディーラー
最初にちょっと書きましたがTOYOTAのディーラーだと5,940円(税込)です。
オートバックス
オートバックスのエバポレーター洗浄は4,093円(税込)~ですが、店舗により異なるようなので事前に確認したほうがいいですね。
イエローハット
各サービス実施の有無、内容・金額は、店舗により異なる場合があるので各店舗で聞く必要があります。
イエローハットはエバポレーター洗浄ではなくクレベリン消臭という作業を行っているお店が多いそうです。料金は約3,500円。
クレベリン消臭というのは塩素系の気体を発生させて、車のエアコンを使って車内に循環させてエアコン内部と車内を除菌・消臭するというものです。
スチーム系の消臭剤も市販されています。
車内のシートのにおいなどには有効ですがエアコン内部がカビてたりすると効果はあまり感じられないようです。
まとめ
車のエアコンがかび臭かったのでエアコンフィルターを交換したらだいぶ改善したんですが、雨が降るとやはり少し臭うのでエバポレーター洗浄をやってみました。
今度は雨の日でもかび臭くないです。やっぱり両方やると効果抜群ですね。
エバポレーター洗浄をすると数日間は洗浄液の臭いが残るんですが、消臭剤を置いておけば早めに消えます。