梅雨の時期が近づくと特になんですが車のエアコンから出る臭いが気になります。しかし車のエアコンの臭いは安くて簡単に解消することができる場合が多いので対処方法をまとめて紹介します。
車のエアコンが臭い原因は何?
臭いの種類にもよりますが、生乾きの洗濯物のようなにおいがする場合の臭いの原因はカビです。
車のエアコンは構造上内部にカビが沸きやすいのです。
他にもシートについた汗、体臭、たばこ、ペットなどが臭いの原因としてがあります。
これらは車用の消臭剤が有効ですが、カビを原因とする悪臭は消臭剤では根本的な解決にならないので、エアコンのフィルター交換や内部の清掃が必要になります。
なぜ車のエアコン内部にカビが沸くのか
引用元: TOYOTA エアコン洗浄・消臭より
車外または車内から取り込んだ空気を、液化したエアコンガスの気化熱を利用して冷却されたエバポレーターという部品を通過させることで冷えた空気が車内に供給されます。
空気は気温が高いほど多くの水分を蓄えることができるという性質を持っています。
温度が下がると空気は水分を蓄えることができなくなり、空気中にいられなくなった水分は水滴となります。
このため冷却したエバポレーター周辺には結露した水滴がつきます。
氷を入れた冷たいコップを暑い室内に置いておくとコップの表面が結露して水滴が下にたまっていくのと同じ仕組みで、エアコンをつけた車が同じ位置にしばらくいると、車体の下に小さな水たまりができるのはこのためです。
室内など家庭用のエアコンにはカビの発生防止のため、エアコン内部を自動乾燥させる機能が備わっていますが、車のエアコンにはエアコン内部を乾燥させる機能がありません。
ちなみに家庭用エアコンではエアコンを切った後に自動乾燥を行うため、湿度戻りという現象が起きる機体があります。
湿度戻りとはエアコン内に残った水滴を熱風で気化させて乾燥するかわりに室内の湿度が上昇するという現象です。
エンジンを切った後は車のエアコン内部のエバポレーター周辺は風通しの悪い高温多湿状態が続きます。
カビは高温多湿の環境下で発生しやすいため、車のエアコン内はカビが発生しやすくなります。
引用元: TOYOTA エアコン洗浄・消臭より
ウチもそうなんですが、車庫が直射日光の当たらない日陰にあると特にカビ臭くなるのが早い気がします。
昔日なたに車置いてた時はこんなことなかった気がするんだけどなー。
車のエアコン内のカビを放置するとどうなる?
エアコン内部にカビが発生すると空気の流れに乗って車内にカビの胞子が拡散することになります。
カビの健康被害については感染症、アレルギー、中毒などがあります。
特に小さなお子さんやお年寄りのいる家庭は注意が必要です。
車のエアコンの臭いの解消法
エアコンの臭いの対処法にはいくつか方法がありますが、ここでは自分で簡単にできるものを紹介します。
面倒な人はオートバックスやジェームスなどのカー用品店でもやってもらえます。
- エアコンを強めの送風で5~10分間回す
- フィルターの交換をする
- エバポレーターの洗浄をする
- 消臭剤を使う
効果が高いのはフィルターの交換とエバポレーターの洗浄です。
どちらもグローブボックス(助手席の前にある小物入れ)の奥にあるので、臭いがきつい場合は同時にやると作業の手間が省けます。
消臭剤の設置はエアコン内部の臭いの根本的な対策にはならないので効果は薄いですが、シートについた臭いなどには有効なのでエアコンの掃除をしても車内の臭いが改善しない場合はこちらも使用します。
エアコンを強めの送風で5~10分間回す
これは簡単なのでエアコン内部にカビを発生させないように日ごろからやっておくとよいです。
車のエアコン内にカビが発生するのは、エアコンを切ったあともエバポレーター周辺に水滴が残って高温多湿のカビが発生しやすい環境になるからです。
逆に言えば車のエアコン内を送風で乾燥させればカビは発生しにくいので、車に乗って目的地の周辺まで5~10分ほどの距離に来たら送風でエアコン内を乾燥させればよいということになります。
- A/Cと書かれたボタンを押して冷房・除湿機能を切る
- 扇風機のようなボタンが書いてある風量切替ボタンで風量を最大にする
- この状態で5~10分程度運転する
しばらく走行すると湿ったような空気から乾燥した空気に変わるのが分かると思います。
雨の日などはこの方法で走行するとフロントガラスが曇ってくると思います。
その場合がデフロスターを使用すると簡単にフロントガラスの曇りが取れます。
デフロスターは赤枠で囲ったボタンですが、ガラス部分に風を当てているような画が書いてあります。
FRONTというボタンをおせばフロントガラスの曇りが取れます。
熱殺菌という意味では温度を最大にして送風するのも効果的です。
車のエアコンフィルターを交換する
車のエアコンのフィルターは自分で簡単に交換することができます。工具も不要です。
- 7,500㎞(大都市や寒冷地など交通量や粉じんの多いエリア)
- 15,000㎞(上記以外のエリア)
- 12か月に1度
使用環境(たばこ・ペット)や走行環境(舗装されていない道を走行する)などでエアコンフィルターが通常よりも早く劣化する場合があるので、エアコンから嫌なにおいがしだしたら交換時になります。
交換用のフィルターはカー用品店やインターネットで1,000~2,000円程度から購入することができます。
- 普通の微粉塵・花粉・抗ウイルスタイプ
- 消臭性に優れた活性炭入りタイプ
- 抗菌、抗ウイルスタイプ
- フィルターに装着する消臭抗菌剤タイプ
実際に下の商品を使ってどのように交換するのかやってみました。
10分程度で交換できます。
他にもお店でフィルター交換をお願いしたらいくらくらいになるのかなどを紹介しています。
エバポレーターの洗浄
カビは水滴のつきやすいエバポレーターの周りに発生しやすいのでエバポレーターの洗浄を行うのも効果的です。
エバポレーターの洗浄は上で紹介したエアコンフィルターを外した状態で行うのでフィルターの交換と一緒にやると楽です。
素人でも説明書通りにやれば簡単にできます。
お店のエバポレーター洗浄サービスでも使用されているエバポレータークリーナー。
車用の消臭剤を設置する
車内設置型の消臭剤
ドリンクホルダーやエアコンの送風口に設置して使用します。
ドクターデオという商品を使っているのですが結構いいです。
消臭剤は無臭と書いてあるのにちょっとニオイがあったりするものもありますがドクターデオは本当に無臭です。
置いてみた感想など。
車内用スチーム消臭剤
バルサンのように車内でたいて使用します。
煙タイプよりも粒子の細かいスチームタイプなので据え置きタイプよりも効果的です。
人を乗せるなど急に消臭しなければならなくなった場合などに便利です。
ただしエアコンフィルターやエバポレーターにカビや汚れがついている場合はスチーム消臭剤でもあまり効果はありません。
カビ臭い場合はフィルター交換やエバポレーター洗浄をしてください。