2016年にPanasonicのCS-X225CXRというエアコンを買ったのですが、冷房や除湿を切った後室内の湿度が大幅に戻ってしまう(むしろ上昇)という現象に悩まされています。
調べてみると「湿度戻り」というそうです。
適切な室内の湿度は何%?
夏場の熱中症予防やカビ防止のために気になる部屋には温湿度計を置いています。
置いているのはドリテック(dretec) デジタル温湿度計 「オプシス」という温湿度計です。
室内での快適な湿度は40~60%と言われています。
高すぎても低すぎても問題があります。
- 40%以下 インフルエンザウィルスが活動しやすくなる
- 60%以上 ダニやカビが発生しやすくなる
40%以下になると目や鼻の奥などが乾いて感じるようになります。
またインフルエンザウィルスが活動しやすくなるため冬場は特に注意が必要です。
カメラを持っている人は湿度が50%を超えるとレンズや本体内部にカビが生えやすくなるので防湿ボックスや防湿庫などに入れておく必要があります。
湿度戻りを観察してみた
エアコンをつける前
エアコンをつける前は温度26.7℃、湿度69%です。
温度は高くありませんが湿度が高いので表示された気温より蒸し暑くベタつきます。
気温が高くないので冷房除湿ではなく除湿機能で部屋の除湿を行います。
エアコン稼働中(除湿機能のみ)
除湿を始めて30分ほどで温度23.8℃、湿度45%になりました。
少し肌寒いですがサラッとしています。
エアコンの除湿を切って30分ほど経過
エアコンを切った後おそうじ機能が運転を始め、しばらく本体内部やフィルターのお掃除が始まります。
10分経過したころからどんどん湿度が上昇し始め気温25.8℃、湿度80%まで上昇してしまいました。
わかりやすいのが部屋にある壁掛け時計のガラス板の表面です。
エアコンを切った直後はこんな感じですが…。
30分ほどたつと表面が真っ白になってしまいました。
ちなみに窓ガラスも真っ白です。
室内はかなりムワッとしています。
湿度戻りの原因
エアコンの除湿の仕組み
エアコンの除湿の仕組みは冷たいコップの表面についてくる水滴(結露)と同じ原理で行われています。
暖かく水蒸気を含んだ空気が冷たいコップによって冷やされ、余分な水蒸気が水に代わります。
エアコンでは熱交換器が冷たいコップの役割を果たしています。
- 吸入口から湿度の高い部屋の空気を吸い込み、熱交換器で熱を奪って温度を下げる。
- 部屋の空気が持っていた水分は冷やされて水滴となって熱交換器につく(結露)
- 水分が減った空気(除湿された空気)は再度部屋に戻される。
- 水滴は集められてエアコンのホースを使って室外へ排出される。
エアコンの除湿の仕組みについては下記のダイキンのサイトに詳しく解説されていたので興味のある方は読んでみてください。
図解入りでとても分かりやすいです。
エアコンの運転停止後に湿度が上がるわけ
除湿の仕組みで解説した通り、エアコンの運転中は室内の空気に含まれる水分は室外にホースを使ってどんどん排出されます。
問題は運転を停止した時にまだ室内機に残った水分です。
今使っているエアコンは運転停止後、おそうじ機能が働き送風が始まります。
まだエアコン内には水分が残っており、このまま放置すると内部にカビや細菌が繁殖し臭いの原因になるためです。
以前使っていたエアコンはお掃除機能時の送風をよく途中で切っていたために(うるさいので)内部に黒カビが大量発生していました。
以前の記事書いた日立のエアコンです。
お掃除機能の送風運転時に、エアコンの室内機に残った水分が蒸発し再度部屋の中に戻ってくることになります。
これが運転停止後に湿度が上がる原因です。
エアコン運転中でも湿度が上がる「湿度戻り」
エアコンの運転中でも湿度が上がる場合があります。
調べていると「湿度戻り」という単語はエアコン停止後よりも運転中に湿度が上昇する現象に対して使われることの方が多いようです。
室温がエアコンの設定温度に達した場合、室外機が停止して冷房をストップします。
これをサーモオフというのですが、室外機が停止しても室内機は運転を続けているのでエアコン内部に残った水分が送風によって再度室内に拡散されることで湿度が上昇する、という現象が起きます。
湿度戻りの対策
停止後の湿度戻り対策
説明書を読んでみましたが、残念ながら今使っているPanasonicのエアコンにはエアコン停止後の湿度戻りを防ぐような機能はないようです。
湿度を含んだ空気を室外に排出したりすることはできないんですかね?
困るのが真夏の寝る前にエアコンをつけて寝て、タイマーで夜中に停止する設定にしたい場合です。
当然窓を閉めているので夜中にどんどん湿度があがり蒸し風呂状態になります。
運転中の湿度戻り対策
CS-X225CXRには除湿と冷房除湿、衣類乾燥というモードがあるのですが、除湿にしておけばエアコン運転中の湿度戻りに関してはほとんど起きないです。
冷房除湿の場合は温度設定をするので設定温度に達した場合サーモオフになり湿度戻りが起きるようです。
再熱除湿方式があるエアコンの場合は、冷房除湿方式ではなく再熱除湿方式で除湿することでエアコン運転時の湿度戻りを抑えられるそうです。
もしくはドライキープ機能のあるエアコンでも同様に湿度戻りを抑えられます。
ダイキンのエアコンなどはドライキープ機能があるそうです。
ちなみに車のエアコンは自動でエアコン内部を乾燥させる機能がないので湿度戻りはおきませんが、内部にカビが発生しやすいです。
そのため定期的にエアコンフィルターの交換やエバポレーターの洗浄を行う必要があります。
まとめ
まとめると運転中の湿度戻りに関しては運転モードによってある程度回避可能だけど、停止後の湿度戻りに関してはどうしようもないみたいです。
湿度戻り対策に除湿器を買ってみた
2017.6.22追記
湿度戻り対策に除湿器を買ってみました。
アイリスオーヤマのコンプレッサー式除湿器DCE-6515です。
2017.7.01追記
どんなタイプの除湿器を買えばいいのかについて。
2018.4.15追記
アイリスオーヤマのコンプレッサー式除湿器DCE-6515は湿度戻りのスピードについていけないのでSHARP・コンプレッサー式除湿器 CV-G71-Wに買い替えました。