東京からなんの縁もゆかりもない広島県の尾道市へ転居した漫画家とその奥さんの実話。尾道というやけに身近な街が出てきたので思わず手に取ってしまいました。

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なんで都会の東京から田舎の尾道へ移住?

このマンガは東京で貧乏な漫画家生活を送っていたつるけんたろう氏が、「尾道なら空き家の1軒屋が1~2万で手にはいる」という話を聞いて実際に尾道へ移住してしまう、というコミックエッセイです。熊本出身の作者と東京出身の奥さんという尾道になんの関係もない人がなぜ尾道に移住を?と思いましたが、収入が少ないので田舎なら安く住めそうだなあ、という理由だったようです。そんな理由で移住する人もすごいけど、それについていく奥さんもすごい。

近くに住んでおいてなんですが、この本を読むまで尾道の空き家事情がそこまで深刻なことになっているとは知りませんでした。空き家が生まれやすい尾道特有の事情も初めて知りました。

広島県尾道市ってどんなところ?

尾道市は広島県東南部に位置する地方都市です。観光地としても有名で岡山県にある観光スポットの倉敷市美観地区とセットで紹介されることも多いです。尾道水道という細い海に面した斜面に沿ってできた漁港で、やたらと坂と猫が多いのが特徴。

尾道ラーメンでも有名ですが、大林宣彦監督の尾道三部作映画や、HNKの朝ドラのてっぱん、アニメのかみちゅ!、ゲームの龍が如く、など物語の舞台としても有名です。

尾道には千光寺など観光地っぽいスポットはたくさんありますが、斜面に沿って建てられた街全体の造形の面白さや、郷愁を誘う細くうねった路地、猫のいる風景、など街を見て歩いているだけで楽しいです。

尾道に空き家が多いわけ

空き家問題が深刻なのが海沿いの山手地区というエリアです。

山手地区は坂と石段と路地ばかりで道路にも面していないので車も入れない。車が入れないので現行の建築基準法では新築が建てられない。特殊な立地上下水道が引けずトイレはポットン。解体しようにも何百万もかかるなどの問題が山積み。

作者のつる氏は築80年の洋館を土地付きで0円で譲り受けることになります。空き家の持ち主も放っておいても固定資産税がかかる、解体しても金がかかるので誰かにもらって欲しいということなのでしょう。

普通の移住のイメージとは異なる尾道移住

この本に出てくる田舎の尾道への移住は、通常想像する田舎の自給自足のスローライフとはだいぶイメージが違うと思います。尾道空き家再生プロジェクトというNPO法人があるのですが、作者はそのプロジェクトの人たちと相互に協力して家の修復を行います。移住というよりは尾道という街を再生するためのプロジェクトへの仲間入りといった感があります。

この本を読んで「楽しそう」と思うか「コミュ障だからこれは無理だわ」と思うかで反応が分かれると思いますが、古民家の再生というのは一人では無理なのでこういう形式じゃないと難しいのかなと思います。こういう形の地域再生もあるんですね。

本に出てくるムカデの話は尾道の友達からもよく聞いた。やっぱあるあるネタなんですね。

尾道に観光に行く前に読んでおきたい

この漫画を読んでいると「あー、あの建物がそうだったんだ」という建物が出てきます。漫画を読んでから尾道観光に行くと建物の背景が分かって楽しいと思います。

尾道は桜の名所でもあるので花見ついでに行くのもいいですし4月の22・23日に開催される尾道みなと祭に合わせていくのもいいと思います。

第74回尾道みなと祭【公式】

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