WordPressのアンインストールと再インストール方法

WordPressをいじっていたら挙動がおかしくなってしまったので、思い切って再インストールすることにしました。

この記事ではWordPressとデータベースのバックアップから再インストール方法を紹介します。

WordPressのアンインストールと再インストール方法の手順

  1. WordPressのバックアップ
  2. MySQLのバックアップ
  3. WordPressの削除
  4. MySQL内のデータ削除
  5. WordPressの再インストール
  6. MySQLのバックアップファイルのインポート
  7. 再インストールしたWordPressにバックアップしたファイルを上書き

なおこのブログではエックスサーバーを使用しているのでエックスサーバーの画像を使って説明ます。

またフリーソフトのFileZillaというFTPソフトを使用します。

これはエックスサーバーと自分のパソコンとの間でファイルの送受信(アップロード・ダウンロード)を行うためのソフトです。

FTPソフトのFileZillaのインストールとサーバー接続方法

FileZillaについて分からないという人は上の記事を参照してください。

最初の設定が少し面倒ですが直感的に使えるので便利です。

WordPressのバックアップの前に

WordPressの仕組

WordPressのバックアップ作業がわかりにくいと感じるのは以下の理由だと思います。

  • WordPressの仕組みが分からないので何をバックアップすればいいかわからない
  • バックアップと再インストール(データベースの場合はバックアップファイルのインポート)をWordPressとデータベースそれぞれで行う必要がる

WordPressの仕組みを図解してみました。

WordPressの仕組

WordPressはサーバー(エックスサーバーなど)にインストールしたWordPress本体と、サーバー内に作成したデータベースとセットで動くようになっています。

かなりざっくりした言い方になりますが、ユーザーがページURLにアクセスすると、WordPressがデータベースへ記事内容のデータをリクエストし、画像やWordPressテーマなど関連するデータと組み合わせてwebページを表示するという仕組みです。

  • wp-content
    WordPress内のwp-contentにアップロードした画像、プラグイン、WordPressテーマ、などのデータがあります。
  • データベース(MySQL)
    データベースの中には投稿記事内容、固定ページ、カテゴリ、タグなどのデータがあります。

WordPress内にはたくさんファイルがありますが、バックアップすべきなのは「wp-content」内の画像・プラグイン・テーマなどのデータです。

データベース内には重要な記事内容が保管されているので丸ごとバックアップします。

データベース名とユーザー名とパスワードの確認方法

WordPressのアンインストールと再インストールにはデータベース(MySQL)の情報が必要になるのであらかじめ用意しておきます。

MySQLのデータベース名やユーザー名、パスワードを忘れたという人は「wp-config.php」というファイルに記載してあるので先ほどのFileZillaを使ってダウンロードしてください。

Filezillaの画面

Filezillaでバックアップ対象のドメインを選択します。

サーバーのドメインディレクトリの中身

ドメインの中に「public_html」というディレクトリがあるのでクリックします。

wp-confingファイル

「wp-config.php」ファイルをダウンロードします。

「wp-config.php」ファイルにはデータベースへのアクセス情報やパスワードなどが記載されています。

ブログが複数あるのにデータベースの名前をデフォルトのまま使用していて、どのブログがどのデータベースに保管されているのか分からないという人も「wp-config.php」ファイルで確認できます。

データベース名に関しては「WordPress簡単インストール」から確認することもできます(詳しくは後述します)。

WordPressのバックアップ

エックスサーバーの場合はWordPressのバックアップは簡単です。

エックスサーバーのWordPressのバックアップ

サーバーパネル左上の「アカウント」の中の「バックアップ」をクリックします。

WordPressのバックアップ

バックアップをとりたいサイトの右側の「ダウンロード」ボタンを押すとバックアップファイルのダウンロードが始まります。

バックアップファイルは「ドメイン名.tar.gz」という見慣れない拡張子でダウンロードされますが、無料の解凍ソフトのLhaplus (ラプラス)で普通に解凍できます。

解凍されたフォルダは「home」というフォルダ名になるので、複数バックアップをとる場合はわかりやすい名前(ドメイン名など)に変えておきましょう。

なおエックスサーバーのバックアップ機能からバックアップを行うと、ドメイン直下のすべてのディレクトリとファイルがそのまますべてバックアップされます。

データベース(MySQL)のバックアップ

データベースのバックアップ

エックスサーバーのサーバーパネルからデータベースのバックアップを行います。

「MySQLバックアップ」という項目をクリック。

データベースのバックアップ

手動バックアップというタブをクリックし、バックアップしたいデータベースを「エクスポート実行」します。

圧縮形式はブログの規模が小さい場合は「圧縮しない」でもすぐにダウンロードが終わります。

データベース名の確認方法

データベース名が分からないという人は上の「データベース名とユーザー名とパスワードの確認方法」という項目で紹介した「wp-config.php」ファイルを確認する方法のほかに「WordPress簡単インストール」から確認することもできます。

WordPressの簡単インストール

エックスサーバーのサーバーパネルから「WordPress簡単インストール」をクリックします。

エックスサーバーのWordPress簡単インストール

データベース名を確認したいドメイン右の「選択する」をクリック。

WordPress簡単インストール

ドメイン(URL)に対応したMySQL名が表示されているので確認してください。

WordPressの再インストール

WordPressを再インストールする前に古いWordPressの削除とMySQL(データベース)内の削除をそれぞれする必要があります。

手順
  1. 古いWordPressを削除する
  2. phpMyAdminを使ってMySQLの中身を削除する
  3. 新しいWordPressを再インストール
  4. phpMyAdminを使ってバックアップしたMySQLデータをインポートする
  5. 新しいWordPressにバックアップをとったWordPressのデータを上書きする

古いWordPressを削除する

WordPressの簡単インストール

エックスサーバーのサーバーパネルから「WordPress簡単インストール」をクリック。

エックスサーバーのWordPress簡単インストール

WordPressを削除するドメインの右にある「選択する」をクリック。

WordPressの削除

削除するドメインのWordPressであることを確認して「削除」ボタンをクリック。

WordPressのアンインストール

アンインストールをクリック。

WordPressのアンインストール

アンインストールが完了するとインストール済みのWordPressの欄に何も表示されません。

WordPressを削除してもMySQLに保存されている記事データなどは削除されていないため次の項目で削除していきます。

phpMyAdminを使ってMySQLの中身を削除する

MySQL内にデータが残っている場合、そのMySQLに関連付けるWordPressを再インストールすることができません。

そのためphpMyAdminを使ってデータベース(MySQL)の中身を削除します。

データベース自体を削除しているわけでなく中のデータを削除するだけですのでご注意ください。

phpMyAdmin

エックスサーバーのサーバーパネルから「phpmyadmin」をクリックします。

phpMyAdminへのログイン

データベースのユーザー名とパスワードを入力してログインします。

phpMyAdminでデータベースのデータを削除

左のバーからデータを削除するデータベースを選択します。

「すべてをチェック」するですべてのファイルを選択し、右のプルダウン項目から「削除」を選択します。

phpMyAdminでデータを削除したデータベース

エクスポートタブをクリックするとデータベース内のデータもすべて削除され空になったことが分かります。

新しいWordPressを再インストール

WordPressの簡単インストール

エックスサーバーのサーバーパネルから「WordPress簡単インストール」をクリック。

エックスサーバーのWordPress簡単インストール

インストールを行うドメイン右の「選択する」をクリック。

WordPressの再インストール

ブログ名、WordPressのユーザ名、WordPressのパスワード、メールアドレスはバックアップ前のものと同じで構いません。

使用するデータベースは先ほどデータを消して空にしたデータベースを使用します。

WordPressの再インストール

右側の「作成済みのデータベースを使用する」にチェックを入れ、先ほどデータを消して空にしたデータベース名、ユーザ名をプルダウンから選択しデータベースのパスワードを入力します。

入力が完了したら一番下の「インストール(確認)」ボタンを押すと確認画面になります。

WordPressのインストール

問題なければ「インストール(確定)」をクリックして完了です。

phpMyAdminを使ってバックアップしたMySQLデータをインポートする

次に空になったデータベースにphpMyAdminを使ってバックアップしたMySQLのデータをインポートします。

phpMyAdmin

エックスサーバーのサーバーパネルから「phpmyadmin」をクリック。

phpMyAdminへのログイン

データベースにログインします。

データベースのインポート

インポートタブをクリックします。

データをインポートするデータベースであることを確認し、アップロードファイルの「参照」ボタンから、先ほどMySQLのバックアップでエクスポートしたファイルを選択します。

ページの一番下の「実行」ボタンを押すとインポート完了です。

新しいWordPressにバックアップをとったWordPressのデータを上書きする

最後にバックアップをとったWordPressのファイルの中から必要なものを新しいWordPressに上書きして完了です。

ファイルの上書きにはFTPソフトのFilezillaを使用します。

  • themes
    使用しているWordPressテーマ
  • plugins
    使用しているプラグイン
  • uploads
    WordPressにアップロードした画像などのデータ
  • .htaccess(変更している場合)
    (ドット・エイチ・ティ・アクセス)と読みます。Webサーバーの設定ファイルでリダイレクト設定などを行えます。うちのブログだとSSL化前のURLからSSL化後のURLにリダイレクト設定しています。.htaccessは変更を加えていなければ上書きする必要はありません。

「themes」「plugins」「uploads」「wp-content」の中にあります。

WordPressファイルの中身

バックアップしたWordPressファイルを解凍して「themes」「plugins」「uploads」をFilezillaを使って上書きしていきます。

Filezillaを使ってアップロード

対象ファイルをドラッグ&ドロップで上書きできます。

WordPressとデータベースの再インストールはこれで完了です。

お疲れさまでした。

こんな時にWordPressの再インストールをしよう

WordPressでサイト運営をしているとテーマを変えたりプラグインやアップデートの影響などで思わぬ不具合が出る場合があります。

長く運営していると変更やカスタマイズを繰り返しているためどれが不具合の原因か特定しにくい、または特定に長時間かかる場合があります。

その場合、WordPressを再インストールするとあっさり解決することもあります。

画像が多いサイトだとバックアップやデータのアップロードに時間がかかりますが、数時間もあれば終わります。

ほとんどテキストだけのサイトの場合は30分もかかりませんでした。

最後まで記事を読んでいただきありがとうございます。この記事が役に立ったなと思ったらSNSでシェアしていただけるとうれしいです。