2017年3月11日の第30回記念瀬戸内倉敷ツーデーマーチというイベントに参加してきたのでその感想です。
ウォーキングイベントに参加するのも初めてなら40kmも歩くの初めてというなかでの大会参加。
一言でいうならひどい目に合った。画像多めで長いのでご注意を。
はじめに
こちらの記事では大会の様子を写真を交えながら雑記形式で書いていきます。
大会の概略や歩行データなどを知りたい方は以下の記事をご覧ください。
出発前 倉敷駅から倉敷市役所へ
本当に来てしまった。駅についてまず最初にそう思った。
本当に40kmも歩けるのだろうか?
倉敷で40kmのウォーキングイベントがあるというのはずいぶん前から知っていたが参加するのは初めてだ。
もちろん40kmなんて距離を歩いたことはないし、ここ最近は一日5千歩程度しか歩いていない。
しっかり睡眠をとって参加するつもりが寝るタイミングを逃してしまい、ほぼ徹夜状態なのも不安だ。
3、4年前から万歩計をつけて歩いているが今までの最高は一日約35,000歩だった。
距離がよく分からないが20kmほどだろうか?そのときも確か結構きつかった気がする。
駅を出るとツーデーマーチに参加すると思しき人たちが数名同じ方角に向かって歩いている。
年配の方が多そうなので大丈夫かも?という気がしてきた。
事前の情報で40kmコースを歩くのは1,000人程度というのは知っていたが年齢構成がよく分からないので不安だったのだ。
ツーデーマーチの歩くコースは当日変更もできるので、40kmコースがゴリゴリの運動部みたいな連中ばかりだったら即変更しようと思っていた。
各コースで出発時刻が異なり40kmコースが午前6時受付の7時出発と一番早いが、変更する場合は次のコースの出発時刻まで近くのファミレスかなにかで時間でもつぶせば問題ないだろう。
完璧なプランだ。ファミレスの開店が9時だったことを除けば。
会場である倉敷市役所に向かう途中、左手に倉敷美観地区があるので寄ってみた。
40km歩くのに今更距離が多少増えても問題ないだろうと思ったが後から考えると大問題だった。
わずかでも足をいたわるべきだった。
昼間や夜の美観地区は来たことがあるが早朝の美観地区というのは初めてだ。
早朝で誰もいなかったが素晴らしい雰囲気。
近くに泊まる人は早起きしてでも来るべき。
駅を出た直後は真っ暗だった空も美観地区の写真を撮っているうちに白んできた。
倉敷市役所で身支度と開会式
黄色いバルーンの門がお出迎え。
ここでなにかパンフレットを渡される。
何かと思えば他のエリアのウォーキングイベントのチラシだった。
後に分かることだが40kmコースは全国のウォーキングイベントを歩き回っている人が多かった。
会場の倉敷市役所につくころには空もだいぶ明るくなってきた。
係員に当日申請であることを告げると申し込み台を案内された。
ここで申し込み用紙を記入するらしい。
さすがに何回も開催されている大会だけあって手順がスムーズだ。
RPGの回復の泉のような場所で写真を撮る人多数。有名なスポットなのか?
トイレや更衣室は2階にあり、倉敷市庁舎の食堂もすでに開いていた。
いざとなったらファミレスじゃなくてここで時間をつぶせばいいのかと気づいた。
この期に及んでまだ40kmコースの参加を迷っていたのだ。
改めて周りをみるとやっぱり年齢層は高めだし、運動部のようなパワーが有り余っている集団も少なかった。
なにより小学生の親子連れまでいる。
この時点で意外と40kmは楽なのかもしれないという間違った認識をしてしまう。
受付の前で弁当の販売を行っていた。
ここで買って引換券をもらっておけば、途中の中継点で引換券と弁当を交換してもらえるという仕組みらしい。
しかしこの弁当が700円と高い上に量が多そうなので悩む。
果たして20kmも歩いた後であんなにガッツリ食べれるものだろうか?
自信がないので食堂横のセブンイレブンで適当におにぎりとパンを買う。
食堂前でも売店でいろいろ販売していた。
市庁舎高層棟の前では手荷物の預り所やウォーキンググッズの物販、ヘルシアウォーターの無料配布などをやっていた。
40kmコースの場合は倉敷市庁舎に帰ってこないので、ここで荷物を預けておけばゴール地点の児島まで輸送してくれるらしい。
児島駅から岡山駅や四国の香川へは直通の電車が走っているのでその方向へ帰宅する人には便利なサービスだ。
会場見取り図
事前参加者の数字が書き込まれている。ここに当日参加者が加算される。
今は当日参加も可能だが人が増えたりしたら事前予約だけになるのだろうか。
主会場ではすでに多くの人が並んでいた。
自分のように一人で参加している人も多そうだったが、何らかのグループの人も多かった。
親子、カップル、夫婦、友達同士などもいた。
歩き出して気づいたがグループで参加していても結局は数名ごとにバラバラに歩いている人が多かった。
40kmは自分のペースじゃないとキツイということだろう。
40kmにしようか20kmにしようか迷っているうちに開会式の列に並んでしまう。
やっぱり何とかなるだろうという気がしてきた。
早朝なので開会式の声も小さめ。
周りの人がかぶっているブルーの帽子は30回大会を記念して作られたデニム帽子だ。
当日受付の人は受付時にもらえる。
リュックにつけているのはゼッケンだ。
歩くコースと名前、どこから来たのか、一言メッセージなどが書かれている。
ここでかなり県外からの参加者が多いことに気づく。
服装も無駄がなく長距離ウォーキング経験が豊富であることをうかがわせた。
パンフレットに吸水用のコップを持ってくるようにと書いてあったのに邪魔なので持ってこなかったが、周りの人はリュックにカラビナでコップをつけていた。
なるほどあれなら邪魔にならない。
倉敷市役所から出発
倉敷ツーデーマーチはスタンプラリーのようになっており、各チェックポイントでハンコを押してもらう仕組みだ。
万歩計の計測モードとウォーキングアプリを起動して歩き出す。
事前申込者にはコース地図や解説書が大会前に郵送されてくるが当日申込者は申込時に渡される。
コースの詳細をチェックしていなかったがこれだけの人数が歩いているんだから迷うことはないだろうということであえて確認はしなかった。
(補足:コースには係員が立っているし分岐点には道案内の矢印が貼ったりしてあるので迷うことはなかったです)
南の児島の方に行くらしいということは知っていたが後は知らない。
知らないほうが楽しいだろう。
しかしこの選択は大きな間違いだった。
倉敷市役所から粒江小学校へ
倉敷市役所の南側のバルーンゲートを通って出発。
塔が印象的な倉敷市役所。
倉敷は高い建物がないので結構離れていてもこの塔は見える。
岡山県人にとっては倉敷の市街地など日常風景でしかないが、他県からくると建物や植物などを見ているだけでも楽しいらしい。
昔北海道へ旅行に行ったとき雪対策で信号機が縦だったのをみて驚いたのを思い出した。
これだけ密集して歩いていると周りの会話もよく聞こえる。
倉敷ツーデーマーチは1日参加でも2日参加でも参加費は変わらないので遠方から参加する人は2日連続で参加する人も多いようだ。
倉敷のホテルは早くに埋まってしまっていたから岡山のホテルに泊まって始発で来たという人もいた。
確かに40kmコースは出発が7時なので遠方の人は前日入りするしかない。
ゼッケンにはどのコースを歩くか記載されているが翌日の30kmコースも歩くという人が多かった。
2日で70kmである。
30kmコースは倉敷ツーデーマーチの30回大会を記念して新設されたコースなのでこれ目当ての参加者も多いのだろう。
岡山によくあるフタのない側溝。
夜は危ない。
(補足:実際岡山県では側溝に落ちる事故が多いです)
田園風景が広がる。
気温はあまり上がっていない気がするが日差しがきつくなってきた。
川の水面が鏡のようだ。
堤をゆっくり歩く。
4kmほど歩くと最初の休憩点である粒江小学校についた。
まだ歩き始めて1時間もたっていないしほとんど疲れていないが一応トイレだけ済ませる。
ここではお茶の無料配布を行っていたが喉も乾いていないので通り過ぎる。
トイレを待っていたらおじさんがペースが遅すぎるなあと心配していた。
道が狭く人数が多いため思ったような速度で歩けないようだ。
後でデータを確認するとこの地点までの時速は4.78kmだった。
全体のペースに合わせて歩いていたので他の人も似たようなものだろう。
普段一人でウォーキングをするときは時速6kmほどなので確かに遅い。
焦っても仕方ないので流れに乗る。
お菓子やお茶をくばるテント。
小学校なんて入ったの何年ぶりだろうか。
粒江小学校から第1チェックポイントの熊野神社へ
源平藤戸合戦沖市激戦地跡という碑があったり謎のストーンサークルがあってなかなか面白い道だ。
いくら地元でもイベントでもなければこんなにじっくり周囲を見ながら歩いたりしないだろう。
特に田舎だと大人の男が日中一人で歩いていたらそれだけで不審だ。
確かに他のエリアのウォーキングイベントに行くのもありかもしれない。
途中藤戸神社という場所でもトイレやお茶の休憩所が設けられていたがさっき休んだばかりなので寄らずに通り過ぎる。
しばらく行くと一行が丘へ向かう坂を上っていることに気づき焦る。
何故か分からないが自分の中でウォーキングイベント=平地という思い込みがあったのだ。
平地を40kmとアップダウンありの40kmでは話が全く違う。
急に不安になってきたが悪い予感はだいたい当たると相場は決まっている。
グーグルマップでも認識できない竹やぶの中を行く。
どこなんだここは。
軒先にぶら下がるなぞのクルクル。
鳥よけだろうか。
山道の竹藪を抜けるとチェックポイントの熊野神社まで約3.0kmという看板が現れた。
熊野神社は約10kmの地点にある神社だ。
まだ4分の1も来ていないのかとうんざりし始めたがそれよりもお腹が空いてきた。
食べ過ぎて歩くとすぐお腹を壊すので軽くしか食べてこなかったからだがこの判断は自分的には正しい。
トイレの心配をしながら歩くより空腹の方がまだマシだ。
この時のメモを見返すとカレーとかラーメンとかかつ丼などと書いてある。
ちょっとした運動をして小腹がすいたので味の濃いがっつりしたものを欲しがっていたようだ。
ゴール間際はお茶を含め味がついたものを全く受け付けないほど疲弊していたのでこのころはまだよかった。
岡山県人には初詣のCMでおなじみの由加山。
なんだこの歩きやすい道はと思ったら自転車道らしい。
県外の人は鷲羽山を「わしゅうざん」と読めるのだろうか。
熊野神社に到着
受付でもらったパンフレットによると熊野神社のルーツはやはり紀州和歌山の熊野らしい。
以下パンフレットの引用。
奈良時代、紀州熊野の「役小角」(えんのおずぬ)が伊豆に流され、その弟子義学らが熊野のご神体を奉じて、瀬戸内海を漂流し今の熊野神社があるところに鎮座したのが始まりである。
ここに鎮座された熊野権現を中心に、平安、鎌倉以降この地が大いに栄えた。
明治の神仏分離令により五流尊瀧院と熊野神社に分かれ、五流尊瀧院は修験道の本庁として全国に知られている。
旧暦の1月には全国から山伏が集まってくるとのこと。山伏?
河津桜がきれいである。後ろはトイレ。
何故かどこも男便所だけが混む。
休日なのに地元の子供が垂れ幕をもって声掛けをしている。
熊野神社にたどり着くとチェックポイントのテントに「あと28.6km」の文字を見つけてまだ4分の1ほどしか来ていないことを知る。
もしかしたら何かの間違いで20kmくらい来ているのではないかと思ったが残酷だ。
熊野神社は3重の塔が有名らしいので一応写真を撮った。
みんな軽食を食べたりストレッチをしたりそれぞれの時間を過ごしている。
実にゆるいイベントだ。
今にして思えば熊野神社で靴と靴下を脱いで足を乾かしておくべきだった。
足は想像以上に汗をかくのだ。
普段歩きなれない人間が長距離歩くと高い確率でマメができるが、防ぐにはこまめに足を乾かすしかない。